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リハビリブログ

リハビリ勉強会~脳卒中の機能評価 S I A S~

脳卒中機能評価の一つであるSIASについての勉強会でした!
エビデンスが高い評価にも関わらず、BRSと比較すると臨床場面で用いられることが少ないため、
臨床に活かせるようにとの思いからこのテーマでの勉強会を実施してくれました。

目次
・SIASの概要
・SIASの特徴
・SIASの各検査項目・方法
・SIASの文献

SIASの意味
【 S 】 Stroke 脳卒中
【 I 】 Impairment 機能障害
【 A 】 Assessment 評価
【 S 】 Set 位置付ける
エビデンスとしては、「脳卒中治療ガイドライン2015」にはグレードBでありエビデンスは高い。

ではSIASとは何でしょうか。
SIASとは、「9種の機能障害に分類される22項目からなり、各項目3あるいは5点満点で採点す
る脳卒中の機能評価の一つ」です。

 

SIASの特徴

 1 .大まかに脳全体の機能の評価が可能。
 2 .信頼性・妥当性・合計点の利用の有用性が検証されている。
 3 .簡易的な検査項目であるため、繰り返し検査をし、評価し直すことが可能。
 4 .共同運動とMMTの概念の両方を取り入れている。

このようにSIASは、運動麻痺だけでなく多面的な機能障害を評価することが可能です。
また、非麻痺側も健側とは考えず評価する必要性が高いということも、項目から確認すること
ができます。
脳卒中患者にとって非麻痺側の機能は歩行やADL場面で大変重要です。
その点から考えてもSIASは脳卒中の機能障害を正しく評価できるだけでなく、評価結果からさ
まざまなことが予測でき、治療アプローチにもつなげていくことができる評価です。

そもそも、SIASはなぜ作成されたのでしょうか?
背景として大きく3つあります。

1 .日本においては、BRSが唯一の評価法のように利用されていること。
2. 運動麻痺を詳しく確認することを重視し、機能全般の確認が軽視されていたこと。
3 .機能評価自体の信頼性や妥当性の検証が軽視されていたこと。

従来、世界的には麻痺側の運動機能はMMTを用いて検査・測定されています。
しかし、日本でのみBRSが主に使用されています。

ではBRSの問題点はなんでしょうか?

1 .共同運動が出現する状態をステージ3と定義し、共同運動から脱却すればステージがあがる
  ように定義されていること。
→定義づけにより「共同運動」が出現する動作を「悪」とし、積極的な筋活動を伴う運動療法を
「過剰努力」として積極的な訓練をしてはいけないように捉えられてしまう。
そのことで十分な筋力増強を図れず廃用が生じ、身体機能やADLの向上につなげることが困難に
なる

2 上肢と手指は分けて評価しているが、下肢は単一の項目となってしまっていること。
→上記内容と重複するが、回復過程の先にある課題ができれば、それ以前の課題を評価する必要
性がないと捉えられているため。例えば膝関節屈曲位で足関節背屈が可能であると共同運動から
脱却しているといった回復段階を前提としている。

3 .テスト項目が多く、評価が煩雑であり、時間がかかるが情報量が少ないこと。
→時間がかかるが麻痺側の運動機能しか確認できず、機能全体を把握したつもりになりやすい

4. 日本でしか利用されておらず、国際的に広まっていない評価方法であること。
学術研究において不利であり、エビデンスも得られにくい

このようにBRSではなくSIASを用いるほうがより正確で、エビデンスもあり利用しやすいこと
がわかります。
更にSIASはレーダーチャートを作成することで仮視化でき、障害像を把握しやすく経過も追い
やすいです。

 

ここからはSIASに関する文献の一部を紹介したいと思います。

・歩行自立に関するカットオフ値
回リハ病棟に入院していた脳卒中患者79名を対象に、入院してから一週間以内にSIASを用いた評価を
実施し、退院後に歩行自立になるのかのカットオフ値を算出。

SIAS-下肢の運動機能の項目 9点
SIAS-感覚機能の項目 9点
SIAS-体幹機能の項目 3点
総合点 59点

・食事動作に関するカットオフ値
SIASの検査項目にある上肢近位テスト・上肢遠位テスト・握力とお箸を使用した食事動作の実用性について以下を示唆している。

上肢近位テスト ⇒ 実用性あり5点以上  実用性なし3点以下
上肢遠位テスト ⇒ 実用性あり4点以上  実用性なし 2点以下
握力⇒  実用性あり25.5kg   実用性なし5.6kg

・SIASとFIM
SIASとFIMの対応関係についてPT実施直後、1か月後、2か月後と3回FIMとSIASの相関を調べた。
→結果、SIASの麻痺側運動機能とFIMのセルフケア、SIASの体幹機能とFIMの移乗、移動、コミュニケーション、社会的認知は相関が高い。

などなど、さまざまな研究でもSIASの有効性を説いているものが多かったです!
患者さんの状態を仮視化することは治療者の意識も変わりますし、患者さんのモチベーションにもつながりますよね.

脳卒中の患者さんを担当する機会があればSIASを利用して、しっかりと経過を追いながらリハビリを進めていこうと思います(^^)/

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