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リハビリブログ

リハビリ勉強会~半側空間無視の治療について~

田村PTが講義を担当した「高次脳機能障害の理学療法・作業療法について」の勉強会の内容を紹介したいと思います!

脳の機能に詳しい田村PTらしい密度の濃い勉強会でした。

まず冒頭に田村PTからこんな問いかけがありました。

「高次脳機能障害を持つ患者さんの治療が上手く進まないときはどうしていますか?」

田村PTからの答えは単純かつ大切なものでした!

高次脳機能障害は目には見えづらい障害と言われているので、きちんと脳の機能や高次脳機能障害を理解することが大切!!そして1人1人の患者さんとの関わり方がとても大切!!           ということで、今回は高次脳機能障害の中でも半側空間無視に注目し、発生メカニズムから評価、治療までの内容をお届けします。

今回のタイムラインは、
半側空間無視とは(疫学・メカニズムについて)
半側空間無視と鑑別すべき現象
半側空間無視の評価
半側空間無視の治療について

「半側空間無視」
みなさんは聞いたことがありますか?

定義として、
・大脳半球病巣と反対側の刺激に対し、発見して報告したり、反応したり、その方向を向いたりすることが障害される病態
・大脳病巣の反対側の空間に与えられた刺激に対し、感覚障害や運動障害では説明できないような反応の低下や欠如を示す現象

簡単に言うと、「左または右側の物や音に気付けなくなること」です!

例えば、お皿の左側を食べ忘れたり、左側の人や物に気付かずぶつかってしまうことがあります。

半側空間無視は特に右半球を損傷した患者さんに多いといわれています。

また文献では4週間以上続くと障害が残りやすく、日常生活に影響が出やすくなるといわれています。さらに、無視の存在が運動回復を抑制し運動学習の妨げとなるとも言われています。

そのため早い段階から適切な治療をしなければなりません

メカニズムは現在のところ明確になっていませんが、有力とされているのは
「半球間注意均衡説」「神経ネットワーク障害説」です。
ここでの説明は省きますが、興味のある方は調べてみてください!!

半側空間無視の検査としては
「脳画像検査」「机上検査」があります。

右半球の損傷ではどこでも半側空間無視が生じる可能性があると言われていますが、特に下頭頂小葉という知覚視空間に関係する部分が障害されると起こりやすいと言われています。

ここで机上検査をいくつか紹介したいと思います。

星印末梢試験(左)・ 線分末梢試験(右)                           星印や線にチェックをつけてもらいます。                                    半側空間無視があると、左側の星印や線を見逃してしまいます。

線分二等分線
患者さんに真ん中と思う部分に線を引いてもらいます。
また線分二等分線では、右側に線が寄ってしまいます。

 

治療についての説明
①直接的に半側空間無視を治すこと!
②代償手段の獲得
これが半側空間無視の治療アプローチとなります。

①直接的に半側空間無視を治すことについて
・四肢活性化
これは無視側上下肢を無視側空間で使用する方法です。
自分の非麻痺側で麻痺側を触ることや、その逆をすることで自分の身体を手がかりにして自己認識を高めていきます。

・フィードバックトレーニング
聴覚・視覚でのフィードバックにより行動の修正を目指す方法です。
例えば鏡に無視側の身体を映したり、無視側に置いたボールの鏡像を確認しながら、実際のボールを触るトレーニングです。
また、趣味や好きなものを使って無視側への注意を向けていきます。慣れた運動であれば左右の認識は出来ますので、より効果的にアプローチが出来ます。

②代償手段の獲得について
麻痺側空間にできるだけ気づき、行動しやすくするために環境を整えていきます。
例えば、車椅子のブレーキに目印をつけることやベッドの位置を工夫します。

患者さん自身の半側空間無視の自覚が少ないのも特徴です。元気な人でも目に映る空間を意識せず生活しています。そう、意識をしていないのです!
半側空間無視の方も普通に生活していると無視側を意識していないので気付きがありません。意識をした時に初めて見えない事に気付くのです。

なので介助する家族さんと衝突してしまう事や精神的に疲れてしまう事があるんですよね。

だからこそ!
家族さんにも半側空間無視の説明をすることが大切です!

今回治療方法をいくつか紹介しましたが、これらの治療方法が直接的に改善をもたらすかは、はっきり分かっていません。
そのため比較的効果があるとされている治療方法を試すことが必要になってきます。

高次脳機能障害は捉えるのが難しいですが、理解を深めて臨床に生かしていきましょう!

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